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「荒れ野の40年」を読もう [一言居士]

「五月八日は心に刻むための日であります。...信誠かつ純粋に思い浮かべることであります。そのためには、われわれが真実を求めることが大いに必要とされます。」
1985年ドイツ敗戦40年のリヒャルト・ヴァイツゼッカー大統領の演説です。何度読んでも涙があります。ドイツが何を学び、反省の下に立ち上がって来たか。それはそっくり日本が為したこと為さないこと、隠そうとすることを照らし出します。
「戦禍に遭った諸民族がドイツの指導者たちの始めた戦いを心に刻むとき、まっ先に考るのは...罪がもたらす絶望的な結果は常に分裂である」
ドイツが統合された今読んでも、どの言葉も色あせていません。冷戦最前線の困難にあって歴史と現実を如何に偏向なく捉えていたか、その証左です。
「若い人たちにかつて起ったことの責任はありません。しかし、(その後の)歴史のなかでそうした出来事から生じてきたことに対しては責任があります。」
祖先の過去をどう受け止め何を行い、今行い、未来に行おうとしているか。20年後の同じ日、ティールゼ連邦議会議長が60年は「心に刻む歴史の通過点である」と演説されています。(週刊金曜日2005年6月17日号)
真摯な演説、心を揺さ振る演説とは何かを思わされます。昨今の総裁選で、志のある者がいない、小粒だ、人望が。例えが田中角栄氏ですか、世界から尊敬された首相でしょうか。衆参の全員に読んで頂きたい。
演説は「能うかぎり真実を直視しようではありませんか」で結ばれています。国内だけを見ると比較級で物事を判断し、ないよりは益し、になります。54頁(500円)の小冊子、30分で読めます。是非。
(2008.10.24 週刊金曜日)
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